「アメリカ」橋爪大三郎 江崎道朗 倉山満

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アメリカ理解に関して、30分程で中身のつまった解説がされています。
要は、いまだにアメリカは、聖書を神の言葉として受け入れている
原理主義者たちが、多くいて、それはヨーロッパと異なっているということだ。

アメリカ理解に関して、30分程で中身のつまった解説がされています。
要は、いまだにアメリカは、聖書を神の言葉として受け入れている
原理主義者たちが、多くいて、それはヨーロッパと異なっているということだ。

原理主義というと、何か危険な思想を持っているように感じる人もいるかも
しれないが、古来からのオリジナルの教義を信じる信仰という事なので
見方によれば、イスラム教などもみな原理主義であり、原理主義だから
悪いとか危険ということはない。

では何故、ヨーロッパではすたれたキリスト教が移民の国アメリカでは衰えないのか?
橋爪さんは、それはアメリカ人の心に、ふるさとも歴史も伝統も置いてきたという
心の「穴」があるからだと言う。

実利的な面でも、教会にいけば、ビザの申請や
古着の融通など、いろいろな恩恵もあった。

ここらへんの指摘は、的を得ていて私は
NYで韓国の人達にあうと、自国では教会にいっていなかった若者たちが
NYという異国で、教会に行きソーシャル活動をするという現象をみてきた。
そして毎週教会に通う中で
自国で失っていた信仰を回復する若者達をたくさん見てきた。

また橋爪さんは、聖書やイエスにつながることにより
ヨーロッパを中抜きして、自分たちは古代からの正当な信仰に
つながっているというアイデンティティも回復出来るという。
ヨーロッパに対する一種のコンプレックスの反動もあるということか。

福音派の81%は、トランプ支持層であり
このような人々がかつてないほど
政治にも影響力をもっている。

聖書的な価値観は
どこに住むかという事を神様が決める「約束の地」
という概念があるので
それに基づいて自分は、アメリカに住んでいると彼らは理解していると
橋爪さんは解説しているが、
これは、旧約的な概念で、このモチーフの本体は
地上ではなく、天国を約束の地として目指すという次元の話なので
少しずれています。

原理主義の人々は、予定説にかぎらず
ものを考えるのは、聖霊の働きなので
人に自由意志はないと理解していると橋爪さんは解説しているが

これに関しては、大いに語弊がある。
確かに、信仰を持つことすらも自分の信仰心を誇るのではなく
神様の恵みによって信仰心を頂いたという心持を信仰者達は持っているが
それをもって、人に自由意志はないとか
ものごとを考えるのは、全て聖霊の働きだと理解しているとするのは
言い過ぎである。

最後は、フリーメイソンやプラグマティズム Pragmatism
について触れており、短い時間に内容が凝縮されたものですので
是非、一度聞いて下さい。

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